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身体のコラム

寝ても寝ても眠いは更年期に関係あるのか?中年期女性のお悩みで意外と多い眠気について簡単解説

過眠(寝ても寝ても眠い状態)は更年期と関係することがあります。ただし、更年期にみられる睡眠トラブルの多くは「不眠」が中心ですが、人によっては「過眠」や「日中の強い眠気」として現れるケースもあります。

以下、東洋医学と西洋医学の両方の視点から、更年期と過眠の関係を詳しく解説します。


東洋医学の視点:更年期と過眠

東洋医学では、更年期は「腎(じん)の衰え」によるものとされ、「腎虚(じんきょ)」が中心的な概念です。

更年期に見られる腎虚タイプと症状:

タイプ 症状 過眠との関係
腎陰虚(じんいんきょ) のぼせ、寝汗、不眠 むしろ不眠傾向に
腎陽虚(じんようきょ) 冷え、疲労感、気力低下 過眠傾向になりやすい
気血両虚 倦怠感、貧血傾向、めまい 体にエネルギーがない→眠気が取れない

特に、腎陽虚・気虚の方は、朝起きられない、寝てもだるい、など「眠っても疲れが取れない」と訴えることが多くなります。

さらに、肝(かん)のバランスが崩れて気の巡りが悪くなる「肝鬱」も加わると、精神的な疲れ・気持ちの落ち込み → 過眠 へつながることがあります。


西洋医学の視点:更年期と過眠

更年期に伴うホルモン変化

  • エストロゲンの減少 → 睡眠の質の低下、体温調節の乱れ、情緒不安定などが起こります。

  • 通常は「不眠」が起こりやすいですが、反対に「だるさ・疲労・うつっぽさ」となり、日中の眠気や過眠に現れることも。

関連する疾患や状態

  • 更年期うつ(仮面うつ病):うつ症状が強く出ない代わりに、だるさ・過眠・無気力などが主症状となるタイプ。

  • 甲状腺機能低下症:更年期以降に増える。代謝が落ちることで、強い眠気や体の重さを感じる。

  • 自律神経失調症:ホルモンバランスの乱れにより、自律神経の働きが鈍る → 昼間もボーっとして眠気が取れない。


セルフチェックしてみよう

✅ 40~60代の女性
✅ 夜しっかり寝ているのに、日中も眠くて仕方がない
✅ 気力が湧かない・ぼーっとする
✅ 寝起きがつらい・熟睡感がない
✅ 冷えやめまい、のぼせなども感じる

このような症状が複数当てはまる場合は、「更年期に伴う過眠」の可能性があります。


対処方法(東西医学の融合的アプローチ)

  • ホルモンバランスの調整(婦人科相談)

  • 漢方薬(例:加味逍遙散、六味地黄丸など)

  • バランスの取れた食事(鉄分・タンパク質・ビタミンB群)

  • 軽い運動と朝日を浴びる

  • ストレスケア:深呼吸、瞑想、入浴


参考文献:

  • 日本女性医学学会『女性のための更年期ガイド』

  • 厚生労働省e-ヘルスネット「更年期障害」

  • 日本東洋医学会『東洋医学臨床論集』

佐藤香織

【鍼灸師/鍼灸専門学校の教員資格保有/薬膳アドバイザー/セミナー講師】 2007年より施術の世界へ。冷え性、自律神経、運動器疾患、小児の治療など様々な疾患に対応いたします。

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