逆子(骨盤位)とは、妊娠中に胎児の頭が子宮の上部にあり、分娩時に正常な頭位(頭が下)になっていない状態を指します。妊娠28週以降に逆子と診断されることが多く、34週を超えると自然に回転する確率が低くなるため、適切な対応が必要とされます。
逆子の灸とは?
逆子を改善するために用いられる灸治療のことを「至陰灸(しいんきゅう)」と呼びます。至陰(しいん)というツボにお灸を据える方法が一般的であり、東洋医学ではこれにより胎児の回転を促すと考えられています。
1. 逆子の灸のメカニズム
東洋医学では、逆子は「気血(きけつ)の巡りが悪い」「冷え」などが原因とされます。
至陰灸の効果は以下のように説明されます。
✅ 子宮の血流を改善する → 温熱刺激により骨盤内の血流が増え、赤ちゃんが動きやすくなる
✅ 胎動を促す → ツボへの刺激により胎児の活動が活発になり、回転しやすくなる
✅ 自律神経を整える → 副交感神経を優位にし、母体の緊張を和らげる
2. 施術方法
① 使うツボ(至陰)
至陰(しいん):足の小指の爪の外側にあるツボ。
→ 膀胱経(ぼうこうけい)に属し、体の「気」の巡りを良くする働きがあるとされる。
至陰の解説はこちら↓
② お灸のやり方
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妊娠 28週~34週頃 に施術を開始するのが理想。(36~37週くらいまでは可能です)
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1回 15分程度、1日1〜2回を継続する。
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3〜7日間連続で行い、逆子が治らない場合はさらに続ける。
🔸 使用するお灸の種類
・台座灸(せんねん灸など):皮膚に直接触れず、初心者でも安全にできる。
・もぐさ灸:鍼灸師が施術することが多い。
・温熱灸(火を使わないタイプ):セルフケアに適している。
3. 逆子の灸の実際の効果
研究や臨床経験から、逆子の灸による**回転率は約70〜80%**と報告されています。特に 30〜32週頃 の施術が有効とされており、35週を超えると成功率が低下 する傾向にあります。
4. 逆子の灸を受ける際の注意点
✔ 医師と相談する → 妊娠の状態によっては施術できないこともある(胎盤異常・羊水過多・合併症など)
✔ 適切な時期に行う → 遅くとも34週までに始めることが推奨される
✔ 熱すぎる灸は避ける → 火傷を防ぐために台座灸などを使用する
✔ リラックスした環境で行う → ストレスが逆効果になるため、リラックスできる状態で施術する
5. 逆子の灸と他の対策
逆子の灸と併用すると良いとされる方法:
💡 逆子体操 → ブリッジ法や胸膝位(きょうしつい)
💡 骨盤ケア → 妊婦整体やヨガで骨盤を整える
💡 温活 → 腰や足を冷やさないようにする
6. まとめ
✅ 逆子の灸(至陰灸)は、胎児の回転を促す伝統的な鍼灸治療法
✅ 妊娠 28〜34週 の時期に行うと成功率が高い
✅ 至陰(足の小指)にお灸をすることで血流改善&胎動を促す
✅ 医師と相談しながら、安全に実施することが重要

当院では逆子の灸を実施しております。お悩みの方は是非ご相談ください。
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