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身体のコラム

東洋医学と西洋医学の対比:自律神経の乱れとは?

自律神経の乱れ(自律神経失調症)は、現代人に多い不調のひとつで、心身にさまざまな症状をもたらします。これを 東洋医学(漢方・中医学) と 西洋医学 の両方の観点から比較・解説していきますね。

観点 東洋医学 西洋医学
基本概念 気・血・津液のバランス、五臓の調和 交感神経と副交感神経のバランス
主な原因 気滞・気虚・肝気鬱結、心の乱れ ストレス、不規則な生活、ホルモンの乱れ
アプローチ 体質・根本から整える 機能異常を対症療法で整える
施術法 漢方・鍼灸・ツボ・養生法 薬物療法・心理療法・生活指導

🧠 西洋医学の自律神経とは?

● 自律神経とは?

自律神経は 交感神経副交感神経 からなり、私たちが意識しなくても働く「自動調整機能」を担っています。呼吸、血圧、体温、消化などをコントロールしています。

  • 交感神経:日中・緊張時に活発(活動モード)

  • 副交感神経:夜・リラックス時に活発(休息モード)

● 自律神経の乱れとは?

このバランスが崩れると、以下のような症状が現れます:

【主な症状】

  • 倦怠感・めまい・動悸

  • 不眠・頭痛・胃腸の不調

  • 手足の冷え・息苦しさ

  • 精神的な不安感・うつ傾向

● 主な原因

  • 精神的ストレス(仕事、人間関係)

  • 睡眠不足・不規則な生活

  • ホルモンバランスの変化(特に更年期)

  • 過度な運動・カフェイン・飲酒など

● 西洋医学での対処法

  • 薬物療法(抗不安薬、抗うつ薬、自律神経調整薬など)

  • 認知行動療法カウンセリング

  • 生活習慣の改善(睡眠・栄養・運動)

  • リラクゼーション法(深呼吸、ヨガ、マインドフルネス)

● 自律神経失調症の症状

  • 不眠、動悸、胃腸の不調、疲労感、冷え、めまい、倦怠感

  • 精神的には不安感、うつ傾向、イライラなども含まれる


🌿 東洋医学の考え方:自律神経の乱れ = 「気・血・津液」や「五臓」の乱れ

● 東洋医学には「自律神経」という言葉はない

ですが、心身のバランスが崩れたときに現れる症状(上記と類似)を、以下のような概念でとらえます:


🌬️【1】気滞(きたい)=ストレスで気の流れが停滞

  • 肝(かん)は「情緒・自律神経的な調整」を司るとされる

  • 肝の働きが悪くなると「イライラ・怒りっぽい・生理不順」などに

  • ストレスが蓄積 → 肝の「疏泄(そせつ)作用」が失調 → 気滞発生

🔹 西洋医学で言う:交感神経過多によるストレス反応


🧘‍♀️【2】気虚(ききょ)=エネルギー不足での不調

  • 体内の「気」が不足すると、疲労感・やる気の低下・不眠・冷えなど

  • 「脾(ひ)」の機能低下でエネルギーを生み出せなくなる

🔹 西洋医学で言う:副交感神経優位になれず、疲労が蓄積する状態


💧【3】血虚・瘀血(けっきょ・おけつ)=血の不足や滞り

  • 「心」や「肝」の血が不足すると精神不安・動悸・不眠などが起こる

  • 「瘀血(おけつ)」では血流が悪くなり、冷えや頭痛、肩こりが出やすくなる

🔹 西洋医学で言う:自律神経による血行障害、冷え性、神経過敏


🪷 東洋医学での治療アプローチ

● 漢方薬(体質別)

  • 加味逍遥散(かみしょうようさん):ストレス・気滞タイプ

  • 抑肝散(よくかんさん):怒りっぽさ・イライラ・神経質なタイプ

  • 帰脾湯(きひとう):不安・不眠・疲れやすい気虚タイプ

  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):不安・動悸・神経症状全般

● 鍼灸・ツボ

  • 百会(ひゃくえ):精神安定、頭のぼせを下げる

  • 内関(ないかん):不安・動悸に

  • 合谷(ごうこく):全身のバランス調整に

  • 三陰交(さんいんこう):女性の体調全般、冷えにも有効

● 養生法(生活改善)

  • 季節に応じた養生(春は肝を、夏は心を整える)

  • 冷たいものを避け、温かい食事をとる

  • 睡眠・休息を大切にし、ストレス発散を意識

  • 呼吸法・太極拳・ヨガなどの「気」を整える運動


🧘‍♂️ 統合的な見方が大切

東洋医学と西洋医学は、アプローチは異なりますが「体と心のバランスを整える」という点では共通しています。
両方の良いところを活かす「統合医療」的な考え方が、自律神経の乱れにとって理想的です。


🔚 まとめ

要点 東洋医学 西洋医学
原因の捉え方 気・血の乱れ、五臓の不調 自律神経のアンバランス
治療 漢方・鍼灸・生活改善(体質から) 薬・カウンセリング・生活改善(症状から)
長所 副作用が少なく、体質改善に強い 即効性があり、明確な診断ができる

 

自律神経の乱れは「心」と「身体」両方のバランスが崩れているサインです。
西洋医学と東洋医学をうまく組み合わせて、自分に合ったケアをすることが大切です。
「原因を知って整える」ことが、根本改善につながります✨

佐藤香織

【鍼灸師/鍼灸専門学校の教員資格保有/薬膳アドバイザー/セミナー講師】 2007年より施術の世界へ。冷え性、自律神経、運動器疾患、小児の治療など様々な疾患に対応いたします。

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